エジプト北部で、約1700万〜1800万年前に生息していた新属新種の類人猿「Masripithecus moghraensis」の顎と歯の化石が見つかった。北アフリカで確認された初期の類人猿化石として、ゴリラやチンパンジー、オランウータン、人類を含む現生類人猿の進化を考えるうえで重要な資料となる。
これまで、現生類人猿につながる進化の中心は東アフリカなどに置かれることが多かった。今回の発見は、北アフリカやアラビア周辺もその歴史に関わっていた可能性を示し、類人猿の分布や移動を見直すきっかけになりそうだ。
ただし、この化石だけで現生類人猿の起源の場所が確定したわけではない。今後、周辺地域での化石発見や、既知の標本との形態比較を重ねることで、Masripithecusの系統上の位置と、初期類人猿の拡散経路がより明らかになると期待される。